台東区にお住まいのお子さんと保護者の方を対象に、食に関する講座やイベントを企画・運営している「台東しょくいく応援団」様からのご依頼で、「赤ちゃんが生まれたら知っておきたい防災と食育」講座の第2回目に、講師としてお話と防災食のご提案をさせて頂きました。
※この講座は、台東しょくいく応援団様と一般社団法人「リブリガ」様の共催で、乳幼児保護者向けに防災と食育について考えようと言う趣旨で企画された2回講座で、今回はその2回目でした。
台東区一帯の避難所になっている上野公園に、避難を想定してお子様と徒歩でご集合頂き、ご自宅からどのくらい時間がかかるのか、途中の階段や坂道、公衆電話やAEDのある場所などを確認しながらお越し頂きました。
集まって頂いた後は、防災食についてのお話をしながら、実際に備蓄品を調理して召し上がって頂きました。
食料を備蓄しておくことは大切ですが、備蓄用食品は高額ですし、何もなければつい忘れて賞味期限が切れて無駄になりがちです。
出来るだけ、普段召し上がっている長期保存可能な食品を備蓄用に少し多めにストックしておいて、1年毎に食べきって買い足すサイクルを繰り返すと無駄がありませんし、「備蓄したいけど備蓄用食品は高くて…」と言う備蓄のハードルを下げる事が出来ます。
また、非常時にも普段食べ慣れた食品を食べることで日常をイメージする事が出来、心のケアや精神安定にもつながります。
(長期で海外に行かれた際におにぎりやおみそ汁が食べたくなるのと同じです)
一通りお話が終わったら、いよいよ実食です。
まずは水で調理するカップ麺から。
警視庁の公式Twitterから話題となった、水戻しカップ麺。
実際に水で調理して食べてみました!
こちらが水を入れて15分後。
まだ少し麺にハリがありましたが、充分食べられます。
さらに15分経過した30分のもの。
麺がしっかり戻って15分のものよりも柔らかく、太くなっていました。
普通に作ったカップ麺が冷めたらこんな味でしょうか。
こちらは1時間前に調理しておいたチキンラーメンです。
しっかり柔らかく戻って、温かくない、と言うこと以外の違和感はありません。
参加者の皆さんからは
「夏はこれで充分!冷ます時間が時短になるし、お湯を沸かす光熱費の節約になるし!」
「全然違和感ない!普通に美味しい!」
とのお声でした。
備蓄品の定番、アルファ化米。
実際に食べたことがある方、意外と少ないのでは?
こちらは、水かお湯を注ぐだけでおにぎりが出来る優れもの!
パッケージを開くと…
手で触れずに開けられるのも良いですね。
あら不思議!
おにぎりになっています!
参加者全員で分けたので袋から出していますが、1人で食べるなら袋のまま手を汚さずに食べることが出来るのも衛生的で、食器が不要なのも良いですね。
次は小さなお子さんの離乳食にもおススメな、マッシュポテト。
(左上から時計回りに)
①水で戻しただけのもの
②水で戻したものにマヨネーズを加えたもの
③スキムミルクを入れて水で戻したもの
④スキムミルクを入れて戻したものにマヨネーズを加えたもの
それぞれ充分食べられますが、皆さんが1番美味しいとおっしゃったのはやはり④でした。
スキムミルクのコクが加わり、水だけよりも美味しく食べられるとのことです。
水で戻しただけだとボソボソしたじゃがいもですが、マヨネーズが入ると一気にお料理になりますね。
こちらはこの時期によく販売されている粉末の「冷たいポタージュ」です。
冷たい牛乳でも溶けるので、水でも充分調理可能です。
通常の商品はお湯で溶かす前提の商品なので水では上手く溶けない可能性があります。
こちらも、水だけで溶いたものと、スキムミルクを入れて溶いたものを召し上がって頂きました。
やはり美味しいのはスキムミルクを入れたものでした。
もちろん入れなくても充分美味しく召し上がれます。
ちょっと変わり種もご紹介。
タイ料理などで使われるライスペーパーです。
水で戻してすぐに食べられるので、キャンプ飯にもおススメです!
今回は、先程のマッシュポテトを使ったポテトサラダを巻いて召し上がって頂きました。
ライスペーパー自体にはあまり味が無いので、缶詰のフルーツなどを包んでおやつにするのもおススメです。
もちもちした食感でお子さんと作るのも楽しいですよ。
最後は水で戻したアルファ化米にそのまま食べられるレトルトカレーをかけて召し上がって頂きました。
通常のレトルトカレーは動物性油脂が固まっているので温めないと美味しくありませんが、こちらは植物性油脂を使用して温めなくても美味しく食べられるカレーです。
賞味期限が3年間あるので、備蓄やアウトドアのレジャーにもおススメです。
他にも備蓄用に使える食材や加工品を色々ご紹介して、ピクニックのランチとして召し上がって頂きました。
メインのカレー(ラーメン)、スープ、サラダと加熱調理一切なし。
水で調理しただけでしたが、食事として満足して頂けました。
もちろん、ビタミンやミネラルなど本来の食事と比較して不足する栄養素もありますが、非常時には、家族みんながしっかりカロリーが摂れて、気持ちの落ち着く食事である事が大切です。
東日本大地震のような長期にわたる避難生活を送れるような備蓄は個人では困難なので、まずは生存率を上げる72時間を無事に生き延びられる量の備蓄で充分ではないかと思います。
今回大変好評でしたので、今後もこういった防災食講座を定期的に開催したいと思います。
自治体や教育機関などでの開催をご希望される方は下記メールにてお問い合わせ下さいませ。
お問合せ、ご予約は、
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または
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