食に善悪を持ち込まない
子供と食事をする時、残したり好き嫌いする子供に向かって、つい
「野菜を残すなんて悪い子ね!」
「ピーマンを食べられて良い子だね」
なんて、言ってしまいませんか?
私も言ってしまっていました…
苦手な食べ物が食べられた時に
「頑張ったね」
「よく食べられたね」
と褒めるのは良いのですが、良いか悪いかを判断すべきではありません。
食べ物の好き嫌いは大人にだってありますよね?
私も苦手な食べ物があります。
家では食卓になかなかのぼらないものもありますし、外で出された時にごめんなさい、と残してしまうこともあります。
人間の味覚や嗜好は人それぞれ、千差万別です。
栄養価が高い食材で、良かれと思って作ったお料理も、子供には苦手な味かもしれません。
しかも、子供はなぜその味や食べ物が苦手なのかを適切に言葉に表現出来ない事の方が多いのです。
ですから、食べ物の好き嫌いに対して「悪い」と言われてしまうと、食事が苦痛になってしまいます。
(食べたくないものを無理矢理食べさせることを摂食強制と言います。)
毎日三食の食事が苦痛では、食べ物や食に対する興味も薄れてしまいます。
そうなると、食事が乱れて風邪をひきやすくなったり肥満になったり健康にも影響が出始めます。
だからと言って、好き嫌いをそのままにして良いと言う訳ではありません。
人間は雑食動物ですから、多種多様な食物を摂ることで身体に必要な様々な栄養素を取り込んでいるため、好き嫌いが少ないに越したことはありません。
前述したように、子供の好き嫌いはその食材の味が嫌いなのか、食感が嫌いなのか、何が苦手だから食べたくないのか、具体的な表現が出来ないだけで、調理方法や味付けを変えたりシチュエーションを変えたら食べられることもあるので、「子供が食べないから…」と食卓に出なくならないように根気強く付きあって欲しいと思います。
子供は過去の経験から見た目だけで食べたがらないこともありますので、まずは「一口食べてみようね」と声をかけてみて下さい。
お母さんやお父さんが美味しそうに食べてみせるのも大切です。
また、嗜好や味覚は成長と共に変化します。
お友達が食べているから、大好きなヒーロー・ヒロインの好物だから、などの環境に影響を受ける場合もあります。
私も子供の頃は茄子が嫌いでしたが、今では大好きです。
毎日の食事は悩ましいと思いますが、是非「子供が食べるもの」ではなく、保護者が「子供に食べさせたいもの」を作ってあげて下さいね。
保護者が子供に食べさせたいものこそ、栄養も愛情もたっぷり詰まっている食事なんです。
そしてそれが、お子さん達にとって将来の「我が家の味」や「おふくろの味」になるのですから(^^)